タイトル |
次世代水栓バルブユニットの企画,設計,生産,販売 |
登壇日 |
2003.07.22 |
事業区分 |
新製造技術(省力化含む) |
目的 |
資金調達 |
キャッチフレーズ |
世界初,グリースを使わない水栓バルブを世界の標準に |
事業概要 |
当たり前の話だが,照明器具に使われている電球には互換性がある.ナショナルの本体には東芝の電球でも日立の電球でも取り付けられる.しかし水栓業界には,電機業界の当たり前であるメーカー間での互換性がない.すなわちTOTOの水栓本体にはINAXのバルブは取り付けられない.本来,消耗・交換部品であるバルブがこのような状況であっては,メーカーにとってもユーザーにとっても不要な負担がきわめて大きいことは,他業界と比べれば明らかである.また水栓業界では,最新の技術や考え方がほとんど製品に反映されていない.そこで当社は,現行のバルブに代わる次世代のバルブと目されているグリースフリーバルブを,ハードディスクや人工衛星にも使われる最新のトライボロジーテクノロジーの導入により実現し,日本の,さらに世界の水栓メーカーに販売しようとしている.すなわち当事業は,技術主導によって蛇口の世界に社会に役立つ標準を提案しようとするものである. |
新規性 |
はじめの商品として販売予定のものはシングルレバー湯水混合栓用バルブである. 現行の同種バルブは潤滑のためシリコーングリースが用いられている.しかしグリースに頼るこの構造は,初期的には操作力が不安定になる欠点があり,長期的にはグリースが流失し操作力が大きくなる.さらにシリコーングリースは健康への悪影響が疑われ,1995年米国においてグリスメーカーが訴えられ,多額の和解金で決着した.このような問題を解決するため,当社はグリースを一切用いず,内部機構を水のみで潤滑する方式のバルブを開発した.この新機構により,信頼性はもちろん,大半の同種バルブよりコンパクトにできた. |